FIS(国際スキー連盟)スキージャンプのワールドカップがアメリカおよび北欧を舞台に開催しています。スキージャンプといえば最近増えているのがスキージャンプスーツの規定違反です。最近よくニュースになっていますよね。スキージャンプスーツは体にフィットしていることが競技の大前提であるはずなのになぜ大きめのスーツを着用してスーツ規定違反が起きてしまうのか? なぜ選手は危ない橋を自ら渡ってしまうのか? その心境について分かりやすく解説します。
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失格は選手の自業自得なのか?
スキージャンプスーツの規定違反はなぜ起こる?
スキージャンプ競技でスーツの規定違反が多発するのは、ほんの数センチ、スーツを大きくしただけで浮力が増してジャンプの飛距離が数メートル延びるからだと言われています。特に股下部分にゆとりがあると、身体に受け止める風が大きくなって浮力が大きくなり飛距離がかなり伸ばせるとの事です。そのようなことがあるので、FIS(国際スキー連盟)はジャンプ競技に使用する用具やスーツに事細かくルールを設定しています。
※2022年10月版のスキージャンプ用スーツと競技者の測定方法に関するガイドライン(英語)はコチラ
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競技前に選手はレーザー光線を使った測定器で厳密に身体計測を行い、選手の身長や腕の長さ、股下の寸法を計測します。着用するスーツについても着用前に平置きした状態でスーツの寸法を測定し、計測した選手の身体のサイズと相違がないかのチェックが行われます。そして、スーツを着用後、スーツのフィット感が規定で許される範囲内でのゆとりになっているかをチェックされます。
この時点で検査をパスしているのに、競技後の抜き打ち検査で引っかかって失格となってしまうって言う事は、どういう事なんでしょう? おそらく、選手はこの検査の後、故意にスーツを伸ばしている可能性が高いです。
股下部分を局所的に引っ張って伸ばすというよりは、胴体部分のジャンプスーツを下方にずり下げるように引っ張っているんだと思います。
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下記の画像の選手のジャンプスーツが規定違反とならなかったのはとても不思議です。
スキー ジャンプ女子W杯 丸山希が3位 2回目の表彰台に | NHK https://t.co/BYVlf3DnpS
— ミズトリヒロユキ (@free_fowls) February 12, 2023
なにこれ!
股下、変じゃね!?
素人目に見ても、明らかにスーツと身体に違和感を感じますよね。ほんの数ミリ、数センチスーツが大きい、とかいうレベルではなく、見た目に違和感を感じる程、股下にゆとりがあるのが分かります。このスーツの形通りぴったりフィットしている身体だとしたら逆にちょっと怖いですよ。
このジャンプスーツの状態で、競技前の検査にパス出来るとは到底思えません。現差の時はジャンプスーツは正常で、競技の寸前にジャンプスーツをずり下げて股下を伸ばしたんだと思います。
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この選手、今回はセーフでしたけど、毎回これでOKなのか?と言われたら微妙だと思います。審判によっては失格判定になってもおかしくないと思うんですよ。要するに、
これがセーフなら、
私だって!
という心理状態に選手はなってしまっているんだと思います。簡単に言えば、市場やスーパーの大特価セールなどで催されれる、
「野菜詰め放題」に
殺到する人と同じ心境
という事です。
「野菜詰め放題」やる時って、詰め始める前にビニール袋を極限まで伸ばすじゃないですか! あれと同じですよ。主催者側はお客さんがそんな事すると想定しておらず、「ビニール伸ばすのは禁止! 」と言ったところでお客さんは納得しませんよね。
なによ!
同じビニール袋やないの!
これは主婦の知恵やないの!!
ってことになりますよね~。スキージャンプの選手もきっと同じです。
競技前の検査にパスしたスーツじゃないの!
あの人あんなにジャンプスーツをずり下げて
股下伸ばしてるんだったら、
私も伸ばさないと損!!
ってことなんだと思います。数センチスーツが伸びただけで、数メートルも飛距離がでるなら、ずり下げなきゃ損! 損! ですよね~。スキージャンプの選手は、表彰台に上ってなんぼの世界で戦っていますからね。規定違反のスレスレをえぐってきているという事なんですよ。選手は股下にゆとりを作くれば「失格」に値する規定違反と知ってながら、怠慢な審判の目をくぐって、ジャンプスーツをずり下げてジャンプしている、って言う事みたいです。要するにジャンプスーツをずり下げることは、選手の自業自得って事なのかもしれません。
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ただ、ジャンプスーツの検査では、ジャンプスーツを平置きしてサイズを測定しているので、最初から股下がブカブカになっているわけではないと思うんですよ。検査の段階で上記の画像ほどのゆとりがあったら検査はアウトのはずです。
検査の時にはジャンプスーツは選手の身体にフィットした状態で、競技の寸前には股下にたっぷりゆとりがある、という事になります。という事は、選手が飛ぶ前にジャンプスーツをずり下げて股下を伸ばした、としか考えられません。
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スキージャンプスーツはどんな素材でできている?
日本のスキージャンプの著名な選手はミズノ社のジャンプスーツを着用しています。ミズノ社の公式ホームページを見てもジャンプスーツの一般人向けの販売はしていません。ジャンプスーツは、それぞれの選手ごとにオーダーメイドで製作されているとのことです。
これを知ればもっと観戦が楽しくなる!意外と知らないスキージャンプスーツについて https://t.co/QT1NlwAxbI
— ミズトリヒロユキ (@free_fowls) February 12, 2023
そして上記のtwitterのミズノの記事から、ジャンプスーツの素材は下記の5層構造からなっていることが分かりました。
- ナイロン + ポリウレタンの層
- フォーム材の層
- 小さな穴の開いた膜(空気透過率を調整します)
※最大透湿度差は12リットル - フォーム材の層
- ナイロン + ポリウレタンの層
そしてジャンプスーツの生地は、弾性と伸縮性があることが分かりました!
やっぱり伸びる生地なんですよ!
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ここからは推測となりますが、ジャンプスーツの胸から下の部分を伸ばして、股下にジャンプスーツのたるみを作っているんだと思うんですよ。
FIS(国際スキー連盟)の規定ではジャンプスーツの生地の空気透過率については数値を示して規定があるんですが、生地の伸縮性については何の規定もありません。ここに一連のスキージャンプスーツ規定違反を生み出している原因があるみたいなんですよ。
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選手はどのタイミングでジャンプスーツをずり下げているのか?
選手はどのタイミングでジャンプスーツをずり下げているんでしょう? 審判の目が届かない場所。。。考えられるのは、ジャンプの直前のジャンプ台に登っていく時だと思われます。ジャンプスーツの規定違反で失格になった選手が大量に出た北京オリンピックのスキージャンプ競技場「国家スキージャンプセンター/雪如意」では、ジャンプ台の頂上へはケーブルカーで選手が運ばれていたので、その中で選手たちはジャンプスーツを引っ張ってずり下げていた可能性が高いです。
「国家スキージャンプセンター/雪如意」のケーブルカー
世界の有名なスキージャンプ台は、リフトでジャンプ台の頂上に選手を運ぶところも多いので、そういう場所では選手はリフト上でジャンプスーツを引っ張ってずり下げているものと思われます。
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スキージャンプスーツの規定違反を無くすにはどうすればいいか?
スキージャンプスーツの規定違反を無くすにはいくつか方法があります。
1 スキージャンプスーツの細かい規定を緩めて選手の自由にさせる
ジャンプスーツの細かい規定を緩めて、股下のゆとりも、大きめのスーツも全部OKとすれば、逆にみな平等という事になります。大きめのジャンプスーツOKになって、飛距離が伸びて危険という事になるのであれば、ジャンプ台の高さをもっと低い位置からスタートさせればいいだけですし、ジャンプスーツの規定を緩めるという手はあると思うんですよ。
2 ジャンプする寸前に審判が選手の股下のゆとりを確認する
上記のtwitter画像ほど、肉眼ではっきりブカブカだとわかるレベルなら厳密な検査をしなくとも飛ぶ前にちょっと股下のスーツを掴んでチェックすればすぐに違反が判明すると思うんですよ。審判にやる気さえあればすぐにできるはずです。
3 ジャンプスーツの伸縮性についても規定を設ける
そもそも、ジャンプスーツにこの伸縮性が無ければ、ジャンプスーツを全体的にずり下げることが出来なくなります。ジャンプスーツの伸縮性についても規定を明確にする必要が絶対にあります。これはジャンプスーツを作っているメーカーに負担が大きくかかる方法となりますけどね。。。
4 違反した場合の選手への罰則を重くする
これがFIS(国際スキー連盟)側からしたら一番簡単な対処法かもしれません。選手がジャンプスーツを正しく着用せずに、ずり下げて着用した場合の罰則を重くすれば、それをやろうとする選手は減りますよね。
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まとめ
スキージャンプ競技におけるスーツの規定違反は、規定についてよく読めば、ジャンプスーツは選手の身体にフィットしていなければならないという、FIS(国際スキー連盟)側が選手たちに求めている意図は十分くみ取れるのに、選手たちはそれを受け入れずに好記録を望むあまり危険な賭けに出ているという事が分かりました。
特殊な細工を施すわけではなく、ジャンプスーツを正しく着用しないことで股下にたるみを作っているので、選手たちに罪悪感もあまりないのかもしれません。
「中高生が学校の既定の制服を着崩しているだけ、校則違反ではない」、と主張しているようなもんじゃないですか。個人的には感心できません。スポーツ選手なんだからスポーツマンシップって言うものがあるじゃないですか。。。あんな胴長の違和感のあるみっともない、ずり下げたジャンプスーツで勝ちたいだなんて、正直気分が悪いです。何人も失格者が出いるのに、繰り返し行われることが残念過ぎます。競技の失格は度を越した選手の自業自得なのかなーと思います。
FISスキージャンプワールドカップは2023年の4月2日まで続きます。今後もスーツの規定違反による失格はまだまだ出るでしょう。。。百歩譲って、自らの責任で規定スレスレのずり下げたスーツで飛ぶのはよしとしても、それで失格になってまるで被害者かのように泣くのだけはやめていただきたいですね。
まー個人的には日本人選手には姑息な手を使わずに戦ってほしいなと思います。これまでジャンプ競技は日本人選手が強すぎて日本人が不利になるようなルール改定ばかりがあったようですけど、だからといってジャンプスーツをずり下げて股下ブカブカで飛ぶのはフェアではないですよ。正々堂々と戦ってほしいです、ハイ。
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