【現実でもあった!】なぜ政治家は警察の捜査に圧力がかけられるのか?

刑事ドラマを見ていると、警察の捜査に政治家からの圧力がかかって、捜査が強制終了になったりするシーンがよく見受けられます。これ、刑事ドラマあるあるですよね。先日の「相棒２１正月元旦スペシャル」では事件の中心となった衆議院議員の袴田茂昭が警視庁の人事に関して口を出し、亀山薫を嘱託職員から、正式の警察官へ再雇用するように圧力をかけていました。

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なぜ政治家は警察に
圧力がかけられるんでしょう?

ドラマの世界だけの事?
それとも、実際にもそういうことあるの?

2023年7月下旬には、木原官房副長官が警察に圧力をかけて、ご自身の奥さんに関係する操作を強制的に打ち切らせたという話題で、世の中もちきりになっています。。。政治家が警察に圧力をかける、どうやらドラマの中だけの絵空事ではなく、現実にあるようなんですよ。なぜそのような事が可能なのか? 調べてみました。

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政治家が警察に圧力をかける、実際にそんな事があるのか?

政治家が、警察に圧力をかける、実際にそんなことがあるのか? という事でネットでニュースをチェックしてみると実際に政治家が警察に圧力をかけたと思われる案件が見つかりました。

※　2023年7月に盛り上がっている、木原官房副長官の件はまだいろいろ明らかになっていない部分も多いので、この記事ではスルーします。

上記の記事は、政治家が警察に圧力をかけて、捜査を手加減させたというものです。

こちらは安倍元首相の銃撃事件の捜査に関して片山さつき議員が警察庁本庁に対して奈良県警に対する不満をぶつけています。

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政治家が、動きの悪い警察に対して、もっとしっかりやれと尻を叩く圧力であれば問題はないですけど、事件の真相に深く踏み込もうとする警察に対して、「もうそのくらいにしといたって!」みたいな圧力をかけるのは国民としては納得いきませんよね。

なぜ政治家は、警察に対して上からモノが言えるんでしょう?

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政治家が「警察の捜査」に圧力がかけられる理由

日本国憲法は、国民の権利と自由を保障するため、権力が濫用されたり集中したりするのを防ぐために「国会権」、「行政権」、「司法権」の三権が独立して分立し、互いに抑制し合っています。

では警察はどこに属しているかといいますと、

警察組織は行政権に属しています。

警察組織図の詳細はコチラ

上図では省略されていますが、内閣総理大臣を頂点として、その下に国家公安委員会がありその下に警察庁があります。

内閣総理大臣は警察組織のトップであり行政権のトップでもあります。という事は警察組織は内閣総理大臣をトップとする内閣の下部組織という事になり、基本的には逆らえないという事になります。なので内閣や政治家の都合によって警察の捜査に直接圧力をかけることが可能なんですよ。したがって、

警察は内閣の意向に逆らえない、
特に内閣総理大臣には絶対に逆らえない

という事になります。内閣にとって不都合な事件を警察は捜査出来ないわけです。そういったことで、刑事ドラマや映画で政治家が警察の捜査に圧力をかけるシーンが度々出てくるんだと思います。

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では、政治家は「検察の捜査や処分」に圧力がかけられるのか?

では、政治家は検察の捜査や処分に対して圧力がかけられるんでしょうか? 検察は警察が逮捕し送検した容疑者を起訴して裁判にかけるか、もしくは不起訴にして裁判にかけないかを決定する機関です。検察は「法令遵守・厳正公平・不偏不党」を掲げた独立機関である、としていますが

検察組織も行政権に属しています。
法務省の下部組織になります。

検察組織を含む法務省の組織図の詳細はコチラ

政治家が検察の捜査や処分に対して圧力をかけようとしても、内閣には検察官を辞めさせる力はないので、検察を内閣の思いのままに従わせる圧力がかけられません。なので、「検察は政治家の圧力に屈しない組織」、と思うかもしれませんが、実はそうでもないんですよ。

検察は内閣の省庁である法務省の下部組織です。政治家からの直接の圧力がなくとも、内閣の意向が法務省経由で検察に伝わることは十分あるわけです。

検察の人事権は法務省が握っているので、自己や組織の保身から内閣に対して「忖度」が働く可能性があるんですよ。なので政治家の圧力が検察にまで及ばないとは言い切れないわけです。

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検察は行政機関に属していますが、容疑者を起訴して裁判にかける権限は検察にしかない為、司法権にも密接に結びついた機関といえます。検察が内閣の意向に忖度したりすると三権分立のバランスが崩れかねないという危険性を孕んでいるんですよ。

内閣にとって不都合な容疑者は検察が不起訴にしてしまえば、裁判で内閣の目論んだ悪事の詳細が世間に暴露されることはないわけです。。。

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まとめ

刑事ドラマでよく見受けられる、政治家が警察の捜査に圧力をかけるシーン、実際にあるのか? について解説してきました。警察も検察も「勧善懲悪」をつかさどる組織ではなく、警察や検察の正義は内閣の意向によっていくらでも歪めることができる、という事なんですよ。。。

怖いですよね～

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刑事ドラマ「相棒」の主人公、杉下右京が警察組織から疎まれ、変わり者として捜査権も与えられていない窓際部署の特命係に追いやられているのは、警察組織の歪んだ正義を決して許さず、真の正義を求めてどこまでも真実を追及し、誰にも忖度せず、情けもかけずに必要悪まで暴こうとするからです。

そういう真の正義の人物が現実の日本の警察組織の中に存在しているのか? いないか? 、近々に答えが出るかもしれません。

2022年7月8日に起きた安倍元首相銃撃事件における証拠の辻褄があっていないのも、今回解説してきたようなことが起因しているように思えてなりません。間もなく山上容疑者が精神鑑定を終えていよいよ送検されることになるはずです。

この事件が内閣にとって不都合な事件であった場合、警察や検察が内閣に忖度するのだとしたら、山上容疑者は殺人罪では起訴されないと思うんですよ。検察が起訴した事件は９９．９%が有罪となります。もし山上容疑者が起訴されたら、ほぼ有罪確定です。

そうなると歪んだ正義は行政権だけでなく司法権にまで及んでしまっていることを意味します。なのでこの事件については山上容疑者は不起訴になって、裁判にもかけずに事件の詳細は明かされることなくうやむやにするんじゃないかと思っています。

今月中に何か大きく動くのではないかとボクは考えているんですよ。

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