先日、大阪通天閣の巨大滑り台/タワースライダーについて記事を書く上でいろいろ調べていると、大阪の通天閣が地震対策として2015年に免震レトロフィット(免震構造改修工事)され、耐震性がぐっと上がっていたことを初めて知りました。昨今、日本国内は大きな地震が頻発してますし、南海トラフ地震の懸念も高まって来てますからねー。。。そこへいくと、東京のシンボル、東京タワーの地震対策ってどうなの?って心配になってきたんですよ。高さ103mの通天閣にはハイテクな免震レトロフィットが施せても、333mの東京タワーにどんな対策が施せるのか? めっちゃ心配になったので調べてみました。
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建築物に施される地震対策の補強方法は3種類
建築物に対して施される地震対策は下記の3種類
- 耐震補強 地震力に抵抗
建物の構造そのものを強化するために壁や筋交い、フレームなどの増設、部材の断面増大をはかる補強 - 制振補強 地震エネルギーを吸収することによって地震力の低減させる
地震エネルギーを吸収するための制振装置の設置(弾塑性ダンパー、オイルダンパー等) - 免震補強 建物と地面を切り離し、建物に地震力が直接影響しないようにする
地震力の伝達を低減する免震装置の設置(積層ゴム、滑り支承 等)
大阪の通天閣は2015年に免震補強されました
免震補強された大阪の通天閣は2代目の通天閣です。初代通天閣は戦前に焼失、その後戦後復興のシンボルとして地元の商店主などが出資して1956年再建されたのが現在の通天閣です。東京タワーの完成が1958年ですのでそれよりも古いのがこの通天閣なんですよ。
その通天閣、1995年の阪神淡路大震災の時も大きな損傷は受けませんでした。ですが、今後起こるといわれている南海トラフ地震などで耐えられるかどうかという懸念もあり免震補強前に耐震検査をしたところ震度7程度の地震にも耐えられると判断されましたが塔の頂部で鉄骨が変形する恐れがあると診断されました。その結果を受けての通天閣の免震工事だったわけです。
脚部と塔部でタワーを切り離して、間に免震装置(天然ゴム系積層ゴム支承)とオイルダンパーを設置して免震化しています。地震の補強工事で一番お金のかかる高度な補強ですが効果も一番高いのが免震補強です。4本の脚と右にある円筒状エレベーター塔はガッチリ地面の基礎と固定されているので、地震の時は地面と一緒に揺れますがその上の塔部分は免震装置が働いて塔の上部に揺れをほとんど伝えない仕組みです。赤色で示された四角い梁の四隅にはオイルダンパーが設置されて梁の歪みが押さえられるわけです。エレベーター塔と免震化された塔部の2階中間展望台から伸びる渡り廊下部分が唯一の接点となりますがガッチリ接点を固定してしまうと地震の時の揺れで負荷がかかって破損してしまうのでじゃばらエキスパンションという電車の連結部分の様なあいまいな接続方法で接続しているそうです。
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先日記事にした通天閣の滑り台/スライダーも免震化されている塔部に接続していますが接続部はガッチリ固定ではなく、差し込まれているだけの構造のようです。滑り台/スライダーのチューブはエレベーター塔にガッチリ固定されています。チューブの上部はエレベーター塔の上部からテンションで引っ張り、エレベーター塔の下部からは支柱で支える方法でチューブを支えています。地震が来たらエレベーター塔と滑り台/スライダーのチューブはグラグラ揺れるでしょう。塔との接点は接続している表面的な化粧カバーなんかは破損するでしょうけど、構造的な損傷はないと思われます。
建築基準法の新耐震基準が適用になる前の建物は、耐震補強後に「震度●まで耐えられます」みたいな表記ってしないんですかね?いくら探してもそういう表記は見つけられませんでした。実際、2018年6月18日に起きた大阪北部地震の際、通天閣周辺は震度4の揺れに襲われたそうですが、免震改修工事の効果で最大の揺れが5分の1以下に抑えられていたそうです。
東京タワーよりも以前に作られた通天閣がこれだけのハイテクな免震補強工事が施されたと聞くと、気になるのが東京のシンボル、東京タワーの地震対策はどうなっているのか? 耐震補強はどのくらいされているのか? と思うわけなんですよー。
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東京タワーは震度いつくまで耐えられる? 耐震補強はされているの?
東京タワー耐震レトロフィット
2011年の東日本大震災の時、東京タワーはてっぺんのアンテナ部分が曲がってしまいました。
これを契機に東京タワーでは耐震補強が施されてきたようです。調べてみると東京タワーの地震対策は一番グレードの低い耐震補強がメインで構造部材を追加することで剛性を高め、ほんの一部に制振装置が設置されました。それにタワーの基礎の水平抵抗杭を各脚2本ずつ打ち増ししたとのことでした。耐震補強は構造体の鉄骨に鉄骨を貼って強度を上げるものです。
耐震補強の結果、東京タワーは震度いくつまで耐えられるのか、の表記はやはり見当たりません。東京タワーのホームページ には、
Q 地震の時はものすごく揺れるのですか?
タワーは地震の多い日本の風土に合わせ柔軟な構造に設計されているので、時間をかけて緩やかに揺れ、徐々に吸収される仕組みになっています。これは基礎工事の違いからくるもので、塔脚基礎は1脚に10本(当初は8本)ずつの深礎脚柱(直径2mの鉄筋コンクリート柱)が東京湾海面水位(20m)まで地中深く達しており、1脚だけでも4000tの重圧に耐え、更に各脚は地中で直径5㎝の鋼棒20本で対角線上に結ばれています。鉄塔は約90mの風速に耐え、関東大震災以上の地震にも耐えられる設計になっています。
引用:東京タワーのホームページより
と記されています。関東大震災は1923年9月1日に起きました。マグニチュードは7.9、震度は6以上とされています。東京タワー、通天閣ほどの技術が用いられていないことに一抹の不安が残りますが、マグニチュード7.9以上大丈夫なら良しとすべきなんでしょうか。。。個人的には、東京タワー耐震レトロフィット、なんかとても心もとない補強に見えるんですけどね。。。
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まとめ
東京タワーよりも前に建てられた通天閣が、ハイテク技術で免震化されていることに驚き、東京タワーの地震対策がちょっと気になっていろいろ調べたんですよ。ボクの東京の実家が東京タワーの目と鼻の先なんでね。。。まー東京タワーの形状からして倒壊することはないにしても、大きな地震が来たらまた先端のアンテナが耐えられないかもしれませんけどね。
ちなみにNational Geographicのホームページ によりますと、高さ634mも電波塔、東京スカイツリーは日本の五重塔にも採用されている心柱制振システムを用いた制振構造で、マグニチュード8以上の耐震性があると書かれていました。
過去の大地震、関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災の地震規模、マグニチュードはといいますと、
- 関東大震災 M7.9
- 阪神淡路大震災 M7.2
- 東日本大震災 M9.0
ということはですよー、東日本大震災クラスの地震が起きて震源地が近ければ、東京タワーも東京スカイツリーもアウトという事になります。通天閣の免震構造が何処までもつかは未知数ですけどね。。。
まー首都直下型でM9.0クラスの地震が起きたらもう何もかも諦めるしかないのかもしれません。。。
なんで急に東京タワーの耐震性が気になったかと言いますとー、2022年4月20日に福井県小浜市で深海に生息するダイオウイカが浅瀬にやって来たニュースありましたよね。
「ダイオウイカ」が海岸に漂着 “生きた”状態は初(テレビ朝日系(ANN))#Yahooニュースhttps://t.co/RYMtg7lnbm
— ミズトリヒロユキ (@free_fowls) April 21, 2022
これは不吉だわ~
こういうことあると、大地震またあったりするのかなーって思うじゃないですかー。。。ないといいんですけどねー。。。
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