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今日は、パレットのお話です。
「パレット」と言っても、画家か使う絵の具のパレット(palette)ではなく、物流に欠かせない荷物を載せるための荷役台のパレット(pallet)の方なんですよー。この物流パレットが石垣島から先の離島の港で、大量に放置されているんですよー。その量があまりにも大量で、島の景観を損ねるということで、問題視されていました。
その件が、このほど解決の見通しが立ったという
報道があったんですよー
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物流パレットとは?
木製パレット/プラスチックパレット
今回、お話しするのは上記の画像の様に、物流で使われるパレットのお話ですー
物流パレットとは、荷物を載せるための荷役台で、フォークリフトとセットで利用されています。
物流パレットの穴に、フォークリフトの2本のアームを差し込んで持ち上げ、
簡単に大量の荷物を移動させるのに使われていますー
工場やトラック運送、海上コンテナ輸送、倉庫、運送会社の営業所等で荷役作業の効率化、
作業負担の軽減のために幅広く利用されていますー
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物流パレットが大量に放置されているのは黒島だけという事実
石垣島から先の離島への物流、離島への貨物は、
日用品や食品などの小さな箱詰めの荷物は高速船に手積み、手下ろしされる場合もありますが
大型の荷物はパレットに載せてフェリーで運ばれて行きますー
石垣島でのフェリーの荷物の船積みはフォークリフトが活躍することが多いので、
この物流パレットも荷物とともに離島に運ばれていくわけですー
そしてこの物流パレット、各離島の港で荷下ろしが済むと、
各港に放置され、溜まりに溜まっていってるってことらしいですー
この問題はかねてから取り出されていたんですよねー
不思議だったのが、地元新聞でこの件が報じられるたびに掲載される画像が黒島港の画像なんですよー。。。
地元新聞では「離島の港で」と表記していて、黒島港を名指ししているわけではないんですが
港の物流パレットの山の画像はいつも黒島港という。。。
なんでなん?
と、不思議に思ったボクは、
グーグルのグーグルアースやストリートビューを使って、
他の離島の港の様子を見てみることにしたんですよー
竹富島、小浜島、西表島、鳩間島、波照間島。。。
そしたらですねー
黒島にだけ尋常じゃない量の物流パレットが放置されていたんですよねー
その他の離島では港に放置されている物流パレットは
あるにはありましたがごく僅かだったんですよねー
黒島だけに大量に物流パレットが運ばれてくるのは何故なのか?
黒島の人口は竹富町の中でも、鳩間島に次いで少ない島です。
人口220人の黒島に何故こんなに物流パレットが運ばれてくるのか?
黒島は畜産業で成り立っている島で「牛の島」といわれていますー
3000頭を超える牛が飼育されているってことから、
恐らく、この牛の飼育に必要な物資、
例えば穀物系の飼料とか、たい肥を作る際に必要な「おがくず」などが
大量に黒島に運ばれてきているんだと思いますー
今回、この件を解決するにあたり集まったのが、
フェリーの船会社、JA、石垣島の資材販売会社とのことでしたので、
JAが絡んでいることから、牛関係の物資であることは間違いなさそうですねー
そんなわけで、こんなに物流パレットが黒島にあるんやと思いますー
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物流パレットは誰のもの?
なぜ、物流パレットは放置されてしまうのか?
それは、
この物流パレットが
誰のものなのか分からないからだと
地元新聞は伝えていますー
地元新聞によりますとー
物流パレットが誰のものなのか、曖昧にになっているといいますー
この問題を理解するには、
廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)について知る必要がありますー
1970年12月25日に制定された、廃棄物処理法。
この法律が出来る以前は、黒島に溜まった物流パレット(当時は木製パレット)は、島民が港で破砕して野焼き処分していたようですー。
しかし、この法律制定後は環境汚染防止の観点から廃棄物の処理が厳しく管理されることになります。
事業活動から生じる廃棄物は産業廃棄物であると分類されました。
廃棄物は廃棄物を発生させた事業者自身が
産業廃棄物処理基準に従って処理しなければならない、とされ
勝手に燃やしたり、埋めたりして処分してはいけないという事になったんですよー
通常、産業廃棄物は指定業者にお金を払って廃棄物を引き取ってもらわないといけません。
というわけで、1970年以降、物流パレットを野焼きすることも無くなり、
放置され、溜まっていったのですー
溜まった物流パレットは竹富町が予算をつけて税金で数年おきに処分していたとのことですー
廃棄物は廃棄物を発生させた事業者が責任を持つ、という事になったんですが
この物流パレットを産業廃棄物として発生させたのは誰なのか、っていうのが、
これまで曖昧になっていたとのことですー
法律で言うところのこの、廃棄物(物流パレット)を発生させた事業者というのは
荷主になるとのことですー
荷主といっても、荷主には荷物を発送した発荷主と荷物を受け取る着荷主とがありますー
どちらの荷主に責任があるんでしょうか?
物流パレットの場合、この点が非常にわかりずらいんですがー
港で荷受けする際に、荷物と物流パレットを一式で受け取った場合は、
物流パレットは着荷主の所有物となりますー。
港にフォークリフトで降ろされた荷物を、フォークリフトを使って自分のトラックにそのまま積んで運ぶ場合などがそれにあたりますー
一方、港で荷受けする際に、荷物だけを受け取って、物流パレットは受け取らない場合は
物流パレットの所有者は発荷主になる、となるとのことですー
ややこしいわ~
この件を島民が理解しているのかどうか? ってことなんですよねー
荷物だけ受け取れば、物流パレットの所有者は発荷主ってことになりますよね。
物流パレットの発荷主が石垣島島外ですと、現実的に発荷主が物流パレットを回収することは不可能。
だからこれだけ溜まってしまったんだろうと。。。
荷物と物流パレット一式で引き取った着荷主も後に不要になった物流パレットを
港に持ち込んだりしていたかもしれません。。。
どうせ、定期的に竹富町が税金で処分してくれるからという事で、
港が物流パレットの処分前置き場と化していたんやと思いますー
竹富町は、今回の物流パレットの処分費用として町の補正予算から1961万円を計上しているとのことですー
これまでにも1000万円ほどの税金が物流パレットの処分に費やされてきたといいますー
そもそも、発荷主か着荷主が負担すべきこの費用を
竹富町はいい加減、もうこれを経費として払いたくないってことで条例を制定するんだと思いますー
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こういったトラブルは、沖縄ならではの問題のようですー
そもそもこの物流パレットを用いた物流が始まったのは
第2次大戦後、日本に駐留した米軍の荷物の輸送を参考にしたものらしいですー
それまでの日本の物流は、基本、手積み、手下ろしで、人工も時間も相当かかっていたそうですー
当時は、製品を作る工場の所有物として物流パレットを出荷の際に使っていたらしいんですけど、
出荷後、30~50%の物流パレットが紛失してしまったとのことですー。
そうした中で、政府が物流の効率化を図るために乗り出し、
この物流パレットのサイズを規格化、さらに国の呼びかけによって
東日本に「日本パレットレンタル」、
西日本に「日本パレットプール」という企業を設立させ、
日本の大部分の物流パレットの管理をこの2社に二元化させたんですよー
物流パレット回収と再利用を専門に行う企業で全国に物流パレットの回収スポットを作ったそうですー
※複数の大企業が連携した物流パレット共有システムも存在するようです。
ですが、それは
本土のみのネットワークなんですよ
沖縄県は除外されているんですよ
そのために、沖縄県外から入ってくる荷物に使われる物流パレットの扱いが
訳の分からないことになっていった、とのことなんですよねー
システム外の沖縄県への荷物の発送料金には
この物流パレットの価格も上乗せされているんでしょうね。
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この問題を解決するために
竹富町は、条例を制定するようですー
このきわめて解決が難しそうなこの問題を、竹富町は条例を制定して解決しようとしていますー
条例の内容はどのようなものかといいますとー
原則として竹富町が町内に流通する荷物に使われる物流パレットを
竹富町の所有として一元管理するらしいですー。
主に石垣島から竹富町に送る荷物は竹富町の物流パレットに載せる必要があるという事ですー
石垣島外等から送られてくる、指定外の物流パレットに載った荷物を受け取る場合は
荷物を受け取る着荷主が事前に竹富町に申請し、
物流パレットの所有者が荷物を発送した発荷主なのか、
荷物を受け取る着荷主なのか、を明確にする必要があるとのことですー
現実的に考えると、石垣島外からの荷物にセットされてくる物流パレットは
発荷主の回収は不可能なので着荷主の所有として、
着荷主に処分費用を負担させようってことなんでしょうね。
黒島の牛農家にとっては負担が増えることになります。
まー現状の、問題になっている山積みの物流パレットで使用可能なものは
竹富町が再利用するでしょうが、
それ以外は、税金で処分されることになりますが、
大量処分はこれが最後ってことになりそうですー
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