松本人志裁判の流れ。第1審はいつ頃決着して終わるのか?

松本人志さんの訴状の内容をざっくり言いますと、松本人志さんが六本木のホテルで女性たちに行った例の行為は、女性たちの同意があった上で行ったものなのに、まるで無理やり行為に及び、女性を傷つけたかのように週刊文春に書かれ、名誉を棄損されたと主張するものでした。

訴状では、松本人志さん側は週刊文春の記述を抜き出して示し、これはそうではなかった、と否定していく内容で、どういう事を根拠に女性から同意を得たかについては何も書かれておらず、訴状としての完成度は高いものではありませんでした。

松本人志さんは週刊文春(株式会社文藝春秋と週刊文春編集長) に対して5億5000万円を請求。また週刊誌とネット上に謝罪広告を掲載するように求めています。

ヤメ検の若狭勝弁護士は、訴状を読めば大体の裁判の筋が読めるものだとおっしゃっています。訴状の完成度で原告が勝ちそうか負けそうかだいたい分かる、という事のようです。その若狭勝弁護士は松本人志さんの訴状の出来は良くないと発言しています。

※第1回口頭弁論後に追記
開廷5時間前、午前9時30分にリストバンド型整理券配布。19席の傍聴席に対して691人が応募。倍率約36倍。

第1回は松本人志さん側からボールを受け取った週刊文春側が、自らの正当性を述べます。週刊文春側は、松本人志さん側の訴状が届いた時点で、その内容をネットと週刊誌上に公開した上で、公に反論文を掲載しています。

週刊文春が掲載した自らの正当性を主張した反論文

第1回口頭弁論に提出される答弁書は、ネットと週刊誌上に公開したものよりもさらに具体的で詳細なものであると推測できます。文春側は被害に遭ったとされるAさんの主張、「同意なく松本人志さんらから加害行為を受けた」という主張にはそれを裏付ける証拠があって、真実相当性があったと示すでしょう。文春側がこの主張を終えると第1回口頭弁論は終わりになります。すぐにボールは週刊文春側から松本人志さん側に移る事になります。第2回口頭弁論で、松本人志さん側が、A子さんがその時同意していたという事を証明する番になります。

第1回口頭弁論終了前に、第2回口頭弁論の期日を原告、被告、裁判所がすり合わせをして決定します。

※第1回口頭弁論後に追記
3月28日の実際の第1回口頭弁論では、松本人志さん側が、文春側に対してA子さん、B子さんの身元を明らかにするように求めたとの事。それに対し文春側は二人の身元を明かすと嫌がらせ等の被害に遭う危険が高まるとして拒否。「松本人志側がA子、B子が誰だかわからないのはそういう行為をたくさんやっていて特定できないというなら分かるけど」としています。審議は約5分ほどで終了。次回口頭弁論の期日を調整して終わりました。

第2回口頭弁論　2024年6月5日

松本人志さん側が、A子さん側に同意があったと証明する番ですが、これまでA子さん側のそうした情報は、部屋飲み後にA子さんがスピードワゴン小沢さんに送った「飲み会のお礼メッセージ」以外は出てきていません。松本人志さんが「とうとう出たね」とXでツイートしたあのLINEメッセージです。

加害を受けた直後、心が正常でない状態で送ったこのようなメッセージは、同意した証拠にはならないと、世間で散々言われて大炎上までしていましたから、このLINEメッセージは証拠にはならないと考えられています。

ここで松本人志さん側がしっかり、「あーそういうことなら、A子さん側に同意があった思ってしまうよね」というような証拠を示せないと、この裁判はもうここで半ば勝負ありという事になるかもしれません。

松本人志さん側から有力な証拠が示せれば、第3回口頭弁論でボールが再び週刊文春側にわたり、週刊文春がそれに対して反論・主張をするという流れになりますが、松本人志さん側にそれは出来ないのではないか? と考えています。ボクの予想では第3回目は証人が呼ばれ双方が尋問を行う「証拠調期日」になるのではないかと予想します。

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証拠調期日　2024年7月初旬頃

松本人志さん側が立てると予想される証人は以下の通り。

• スピードワゴン小沢さん
• 放送作家X

週刊文春側が立てると予想される証人は以下の通り。

• A子さん(裁判に出廷する気まんまん)
• B子さん
• 部屋飲みに参加したもう一人の女性

証人尋問は裁判費用や時間がかからないように1日で終えてしまうのが一般的と言います。双方が証人を呼んでそれぞれ尋問し状況を見た上で、次回の期日で最後の言い分(最終準備書面) 提出するように双方に指示して次回期日で弁論を終結させると思われます。

松本人志さん側は、第1回口頭弁論の3日前に以下のようなコメントをX(旧ツイッター)で投稿されました。

記者会見すら行わずに雲隠れしてだんまりを決め込んだ松本人志さん、このコメント、辻褄合ってないと思うんですよ。しかもこのコメントは、実は松本人志さん側の弁護士事務所がHPで発表したオフィシャルなコメントでもあるんですよ。※八重洲総合法律事務所「第一回口頭弁論を向かえるに当たって」

松本人志さん側はこのような不可解なコメント出されていますし、A子さんは「何度でも証言台に立ちます! 負けません!」と言っているようですから、和解はなさそうです。裁判長が判決を言い渡すことになると思われます。

原告側、被告側双方が、最終準備書面を陳述して、弁論が終結。

弁論終結から2か月以内に判決言渡期日が指定されます。

さー、判決はどのようなものになりますかね～。興味津々です。